【マンガ】カレチ最終巻

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     週刊モーニングで連載されていた鉄道マンガ、カレチ5巻(最終巻)が発売になりました。
     TMSでも優秀なレイアウトを発表されていたモデラーでもある、池田邦彦氏の作品です。

     昭和期の国鉄北陸本線で働いていた列車長(カレチ)を題材にした物語で、話は遂に昭和50年代後半、すなわち国鉄の分割民営化に進んでいきます。

     どちらかといえば人情モノのストーリーが多かったカレチですが、この最終巻だけは趣を変え、お涙頂戴ではなくハードなストーリー構成になっています。


     **以下、ネタバレにつき、ご注意下さい**


     職務に忠実だった主人公荻野は、助役補佐に昇格して、国鉄解体に伴うリストラ推進の最前線に立たされます。安西チーフのリストラに際し、いつか再び車掌長に戻すと約束しながらも、安西の事故死で敵わず。安西さんは、荻野の結婚に一役買った重要人物なので、この人を殺してしまうのはどうかなと思いました。国鉄民営化の象徴のひとつとして描かれているとは思うのですが、あまりにも悲しすぎる。

     国鉄末期に、職員が立ち食いそば屋の店員をしたり、退職前提で雑務をしている姿は良く見かけたものですが、その仕事に誇りを持って従事していた人は少なかったように思います。JRになり、運転士や車掌に復職できた人もごく僅かにはいたようですが、殆どがそのまま退職、国鉄は大リストラを敢行し、民営化されたわけですが、合理化によって失われたものも少なくありませんでした。

     感傷的に国鉄がなくなるという話にとどめず、多くの問題を浮き彫りにしてそれを形にしたという点では、良く描いたと思うところも多々あり、作品としての魅力は今までの巻より倍増しているようにも思われます。それでも、最終的に、荻野はJRに残らず退職するのですが、それで良かったのだろうかと思わざるを得ません。荻野にはJRに残って、国鉄魂を見せ続けて欲しかったなあ。

     それと、個人的には第5巻には志織さんの出番が少なくて、それが不満だったりもしますが、全5巻、非常に良いマンガですので、是非ご一読下さい。

     

    カレチ(5) (モーニングKC)
    池田 邦彦
    4063872343

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